小説 色のない街と夢の記憶

小説 色のない街と夢の記憶

小説 色の無い街と夢の記憶⑨

楽しかった冬休みが終わり、いよいよ三学期になった。学校はやっぱり面白くない。ここは自分が居るところじゃない。そんな気がする。何とか授業にはついていってるけど時々頭の中で、どこかに遊びに行ってる。ブログに今度何を書こうか。ユーチューブで何を配...
小説 色のない街と夢の記憶

小説 色の無い街と夢の記憶⑧

興味の対象が他の方に行き始めると、それと比べて学校は今まで以上に面白くない場所になった。けれど、それに気がついた事は良かったのかなとも思う。面白くないと思いながら学校しか知らないよりも、他の世界があることを知った。自分の世界が一気に広がった...
小説 色のない街と夢の記憶

小説 色の無い街と夢の記憶⑦

何とか少しずつ起き上がれるようになり、お風呂に入ったり、食べられるようになると元気が出てきた。学校にも行けそうかなと思って、とりあえず向かってみた。無理だったら戻ればいい。そう思ったらかえって気が楽で、行くことができた。元々目立つ存在ではな...
小説 色のない街と夢の記憶

小説 色の無い街と夢の記憶⑥

学校が始まっても、なかなかテンションが上がらなかった。学校は元々好きじゃないけど、学校以外の世界を知った後では、今まで以上につまらないと感じてしまう。とにかく色んな事を大量に暗記しないといけないし、意味不明な規則が沢山ある。数学では、日常で...
小説 色のない街と夢の記憶

小説 色の無い街と夢の記憶⑤

毎日家で使うために畑に野菜を取りに行って、ご飯の支度や片付けを手伝って、シロの散歩に行く。うちの畑で収穫した野菜は、自分達が食べる分以外は車に積み込んで売りに行く。私もついて行ってそれを手伝う。これが全部、ここに来てからのから日課になった。...
小説 色のない街と夢の記憶

小説 色の無い街と夢の記憶 ④

翌朝は自然に早く目が覚めた。障子を通して差し込んでくる朝日が気持ちいい。今日も天気良さそう。洗面所の場所は聞いていたからそこで顔を洗って、土間に行くと誰も居なかった。畑に行ってるかシロの散歩かなと思う。シロも居ないし。ここでは皆朝が早いらし...
小説 色のない街と夢の記憶

小説 色の無い街と夢の記憶 ③

バスを降りた後、田んぼの畦道を歩いた。子供の頃、犬の散歩をするのにこの辺りを歩いた覚えがある。おじいちゃんかおばあちゃんの、どちらかと一緒に行った。ずいぶん大きな犬だったような記憶があるけれど、自分が小さかったからそう思うのかもしれない。山...
小説 色のない街と夢の記憶

小説 色の無い街と夢の記憶 ②

チャンスは夏休み。もうすぐだ。夏休みに家には帰らないと言っても、そんなにあやしまれることも無い。帰るとなると遠いから新幹線代もかかるし、夏季講座を受けるとか、こっちで勉強すると言えばいいか。それくらいの嘘はついてもいいかなと思う。おじいちゃ...
小説 色のない街と夢の記憶

小説 色の無い街と夢の記憶①

「新しくできたこのシステムによって、個人個人のデータを分析、犯罪を犯しそうな人を見つけます。そして、実際に何か起きる前に、いち早く逮捕してくれるのです。このおかげで私たちの安全は守られています。皆も知っている通り、個人のデータは信用スコアと...