小節 色のない街と夢の記憶

小節 色のない街と夢の記憶

小説 色の無い街と夢の記憶 ④

翌朝は自然に早く目が覚めた。障子を通して差し込んでくる朝日が気持ちいい。今日も天気良さそう。洗面所の場所は聞いていたからそこで顔を洗って、土間に行くと誰も居なかった。畑に行ってるかシロの散歩かなと思う。シロも居ないし。ここでは皆朝が早いら...
小節 色のない街と夢の記憶

小説 色の無い街と夢の記憶 ③

バスを降りた後、田んぼの畦道を歩いた。子供の頃、犬の散歩をするのにこの辺りを歩いた覚えがある。おじいちゃんかおばあちゃんの、どちらかと一緒に行った。ずいぶん大きな犬だったような記憶があるけれど、自分が小さかったからそう思うのかもしれない。...
小節 色のない街と夢の記憶

小説 色の無い街と夢の記憶 ②

チャンスは夏休み。もうすぐだ。家には帰らない言っても、そんなにあやしまれることも無い。帰るとなると遠いから新幹線代もかかるし、夏季講座を受けるとか、こっちで勉強すると言えばいいか。それくらいの嘘はついてもいいかなと思う。おじいちゃんおばあ...
小節 色のない街と夢の記憶

小説 色の無い街と夢の記憶①

「新しくできたこのシステムによって、個人個人のデータを分析、犯罪を犯しそうな人を見つけます。そして、実際に何か起きる前に、いち早く逮捕してくれるのです。このおかげで私たちの安全は守られています。皆も知っている通り、個人のデータは信用スコア...
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