小説 最果ての地にて愛をつなぐ

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最果ての地にて愛をつなぐ⑳ 第15章(最終章)2024年12月

2024年12月 今年の夏、やっと最後の一人が移住してきた。新しい場所に全員が移ってから数ヶ月が経ち、季節は冬になった。最初の場所から、一年以上の時間をかけて数人ずつ、少しずつこちらに移動してきていた。何年も何十年も放置されている空き家は多...
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最果ての地にて愛をつなぐ ⑲ 第14章 2021年6月

丸い社会をイメージして書いている架空の物語です。 東の空がうっすらと明るくなってくるこの時間。初老の医師はもう仕事を始めていた。別に早く起きなければいけないわけでもないが、外の景色が夜から朝に変わっていくこの時間が好きだった。ランニングシャ...
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最果ての地にて愛をつなぐ⑱ 第13章  2021年5月

丸い社会への移行をイメージして書いた架空の物語です。 5月は半ばを過ぎたこの時期。外は新緑が眩しい。この季節は、朝の散歩で緑の多い場所へ行くと、何時間眺めていても飽きないほどに若葉の緑が美しく、花も多く咲き乱れている。一年のうちで最も、人が...
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最果ての地にて愛をつなぐ⑰  第12章 2021年4月

丸い社会への移行をイメージして書いた架空の物語。コロナ騒動で変わってしまった世界からそっと離れて、丸い社会で暮らす人々の日常。第12章 2021年4月 今年の桜は予想通り早くて、3月の終わりには満開になった。聞いていた通り、何となく人が集ま...
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最果ての地にて愛をつなぐ⑯ 第11章 2021年3月

丸い社会への移行をイメージして書いています。コロナ騒動が始まってから変わってしまった世の中。そこからそっと離れる方向で生きている人達の、日常の物語。第11章 2021年3月季節は春になった。この辺りでも2月は一番寒いはずなのだが、京都の冬に...
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最果ての地にて愛をつなぐ⑮ 第10章 2021年2月

丸い社会へに移行をイメージして書いている架空の物語です。 2021年2月冬の狸は、毛がみっしりと生えていて丸々としている。狸の顔は一般的イメージよりも細長くて、耳も丸くなくてとがっている。足は黒で、目の周りも黒。尻尾はあまり大きくなくて大抵...
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最果ての地にて愛をつなぐ⑭ 第9章2021年1月

架空の物語14回目です。 世の中がコロナ騒動で荒れている中、丸い社会へ移行する話。 第9章 2021年1月 以前に聞いていた通り、ここの気候は真冬の今になっても比較的穏やかだった。まだ一度も雪を見ないし、霜が降りて地面が凍ることもない。底冷...
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最果ての地にて愛をつなぐ 13 2020年冬

梢は、約束していた通り久しぶりにカフェに行って、マスターとママと唯さんに会えた。店はコロナ騒動以降今年の5〜6月が一番暇になって、梢もその時に店を辞めている。そのあとは唯さんからも聞いていた通り、少しずつ回復してきていて、8月末の今日は夕方...
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最果ての地にて愛をつなぐ⑫ 第7章 新しい居場所 続き

これまでの話2019年、主人公の梢は社会人2年目。コロナ騒動が始まって街の様子は変わってしまい、勤めていたカフェも以前より暇になった。梢は、迷惑はかけられないと思って辞めて無職に。時間だけは出来たので久しぶりに一人旅に出る。旅先で、民宿に客...
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最果ての地にて愛をつなぐ⑪ 第7章 新しい居場所

これまでの話2019年、主人公の梢は社会人二年目。コロナ騒動が始まって街の様子は変わってしまい、勤めていたカフェも以前より暇になってしまった。迷惑はかけられないと思って辞めて無職に。時間だけは出来たので久しぶりに一人旅に出る。 旅先で、他と...