【春にして君を離れ】アガサ.クリスティー 理想的な家庭の裏側に見える真実

読んで良かったおすすめ本

アガサクリスティーと言えば、
推理小説というイメージがあるという
人も多いかもしれない。
私もそうで、
ポワロ物やミスマープル物をはじめ
クリスティーの推理小説が大好き。

今回クリスティーの小説で初めて
推理小説とはちょっと違う雰囲気の
この本を読んでみたら、予想以上に
面白かったのでここに紹介してみた。

私の本業の占いも、人間を観る仕事。
なので、表面に見えている事とは違う
裏にある人の本音のような内容の話は
とても興味があり学びにもなった。

主人公は、中年のイギリス人女性。
幸せな結婚をして子供を育て、
成人した子供達はそれぞれ独立している。
夫ともうまくいっていて金銭的にも豊かで、
傍から見れば幸せそのものに見える。

彼女自身もそうだと信じて生きていた。

それが、あるきっかけから
その事が足元から崩れていくような
衝撃を受ける。

推理小説の展開とは違うので、
殺人事件のような事件が起きたりとか
そういう内容ではない。

主人公がイギリスを離れて娘のところに
行った帰り、
すぐ帰るはずが途中足止めを食らってしまう。

普段にはない、
とてもゆっくりと過ぎていく一人の時間。
そこで会う人々。

一つ一つ頭に浮かぶ、
今まで忙しい日常に紛れて考えずに蓋をしてきた
家族の中での様々な出来事。

幸せとは何なのか?
家族の絆とは?
今までこうだと信じていた
夫と自分の関係、子供達との関係。

日常の些細な出来事や会話の記憶から、
今まで見えていなかった物が見えてくる。
と言うより・・・
見たくなかったものと言えるかもしれない。

最後はハッピーエンド?と思ったら違った。

積み重ね、信じてきた事を変えるのは難しい。

そういう人間の気持ちを鋭く観て描いた作品。

春にして君を離れ (クリスティー文庫)

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