京都一乗寺 美しい書店のある街で

大好き推理小説

この本は4つの物語で構成されている。
(内容のネタバレは無く書いてるので
ご安心を(*^^*))

どの物語でも、
主人公にとって解決できていない謎があったり
何らかの事件が起きるので、
推理小説と言えばそうなのかもしれない。
物語の終盤に近づくに従って、
その謎の真相に迫っていく。

でも、犯人探しや謎解きが中心という
雰囲気の内容ではなく
人と人との間にある心の葛藤、誤解、
そして愛情や優しさ。
そういったものを描いた内容で
人間の物語という感覚で読める。

どの物語にも必ず、
京都一乗寺に実際に存在する
恵文社という書店が登場する。

この店で実際に事件が起きるとか、
店そのものが事件と関係するというのではない。
主人公の記憶の中にこの店が出てきたり、
登場人物がその店に行っていたりという感じで
間接的に出てくる。

この本を読んでから、
私は実際にこの店を見てみたくなり
休みの日に行ってみた。
たしかに普通の書店とは違う、
とても個性的な感じが外から見てもうかがえる。

ひらがなで「けいぶんしゃ」と書かれた木製の看板も、
店の外観も独特な雰囲気を醸し出していて素敵だった。
何か物語が始まりそうな気が、たしかにする。
京都に住む人なら、
物語の中に馴染みのある地名や場所が沢山出てきて、
それも読んでいて楽しいと思う。

これを読んだ人はきっと、
物語の中に出てくるこの書店に行ってみたくなる。

京都一乗寺 美しい書店のある街で (光文社文庫)

タイトルとURLをコピーしました