今回も、秦国側、合従軍側どちらも皆んなかっこよくて最高だった。
軍の陣形の作り方、突撃の瞬間など、
上から眺めた目線で動きが見られるのもアニメならでは。
原作漫画でも図解入りで丁寧に描かれているけれど、
動く画面でそれが見られるとさらにそれがよく分かる。
大軍が移動する時、突撃する時の迫力も凄い。
前回までの函谷関での戦いは、桓騎の奇策で危機を脱した。
張唐は毒にやられて死にゆく直前に、韓軍総大将成恢を討った。
成恢の討ち死には合従軍側には大きな打撃になる。
しかし秦国側も、函谷関に火をつけられてしまった。
この事は咸陽宮にも伝わり、
宮女達は最悪の場合も覚悟しつつ、秦軍の勝利を天に祈った。
函谷関はまだ陥落したわけではないが、
今も秦国側が窮地に陥っていることには違いなかった。
この状況の中、燕軍と戦っていた王翦の軍が突然姿を消した。
この知らせを聞いた咸陽宮では、
王翦が戦を放り出して逃げたのではないかという話になる。
山で王翦の軍と戦っていた燕軍総大将のオルドも、
王翦が本当に逃げたのだと思った。
勝てる戦しかしないという王翦。
この戦では勝てないと見て、
本当にあっさりと逃げたのだとオルドは思ったのだった。
しかしこれは、最初から全て王翦の作戦通りで、
罠に嵌ったのは実はオルドの方だった。
函谷関に通じる崖を登っていくつ燕軍の兵士達を、
先に伏せていた王翦の軍が上から弓矢で狙い撃ちにする。
オルドはここで、
山間侵攻には欠かせない精鋭の貴重な八千を失った。
最初から先の先まで読んでいた王翦の策の勝利だった。
王翦はオルドを生け捕りにしようとしたがそれは失敗し、
向かった臣下の孟龍の方が討ち死にした。
それでも秦国にとってこの戦果は大きい。
王翦は、燕軍の主攻を担う八千の兵を壊滅させた。
一方、楚軍第二軍の将媧燐は、項翼に五千の兵を預け、
騰の首を取ってこいと命じる。
急造の五千が軍として機能しないことを
最初からわかっていた項翼は、軍を薄く広げた。
自分という五千将の首をエサに、騰を誘出す作戦に出た。
取り囲んで多勢で騰を討つ事を考える。
騰軍方陣の中の蒙恬は、
騰が外で討たれたら終わりだという事がわかっていて
必死に戦っていた。
この時、媧燐将軍が自ら動いた。
方陣の正面に向かって媧燐本軍が突撃した。
外では、項翼の隊五千と騰の隊千が戦っている。
方陣中央を守る隆国は
王騎軍残党の太呉の隊に、媧燐軍側面から突撃して
媧燐の首を取ってこいと命じた。
しかし媧燐の精鋭隊は強く、一歩も中に入れない。
逆に攻撃を受けてしまっているのを見て、
隆国はこれを一度下がらせた。
方陣の正面には媧燐軍が侵攻していて、
もう少しで正面の蓋が破られそうな状況まで来ていた。
このままではまずいと見た蒙恬は、
予備軍を連れて隆国軍の増援に向かう。
敵軍の中に取り残された形になり
討ち取られたと思われていた録嗚未と干央は生きていた。
媧燐軍の背を討つ位置から二人が襲いかかる。
秦国側の見どころは、王翦の策略の素晴らしさ。
常に全体を見て戦っている蒙恬。
危機を脱して再び登場した録嗚未と干央も、
これからどう戦うのか楽しみなところ。
合従軍側の見どころは、媧燐の打ち出す策。
初めて五千の兵を率いて戦う項翼の活躍。