王翦の先読みの感覚が凄すぎる
沢山の犠牲を出し、本当に長かった戦いの末に、
ついに鄴に入城できたところまでが前巻の内容。
しかし、城内に食糧は無く、戦いに疲れ果てた
兵士達はさらに飢餓に苦しむ事になる。
秦国側が食糧を届けるための作戦の裏までを、
李牧は読んでいた。
陸路から届けられる食糧を偽物だと早々に
見破った趙軍。
そのさらに先を読んで、
早くから対策を考えていたのが王翦。
驚くべき方法で食糧を調達する。
斉の船が鄴に食糧を届けた。
王翦が、
倍の値で食糧を買う事を持ち掛けていたのだった。
王翦の活躍で危機を脱したという場面は過去にも
あったし、やはり相当な頭脳の持ち主。
李牧とカイネ
この巻の最後の場面では涙腺崩壊した。
普段は頼られる立場の李牧が初めて弱さを
見せる場面。
カイネの、李牧に対する激しく一途な思いにも
感動する。
ここまで突き抜けると清々しいほどに性格の悪い
悼襄王。
鄴を奪われた責で、李牧は投獄される。
投獄された李牧を助けようとする側と、王宮の
悼襄王側の家臣達の戦い。
趙国人同士なのに殺し合わないといけない理不尽。
やっと悼襄王が死んで嘉太子の時代になるのかと
思ったら・・・
悼襄王の遺言で、次の王は嘉ではなく
行いの悪かった末弟の遷という事になっていた。
毒殺されたように見える悼襄王だが、
タダでは死ななかったという事か(;゚Д゚)
信にとって李牧は、王騎将軍の仇でもあり
倒すべき相手だけれど、こういう形で李牧が
死んだとしても信は少しも嬉しくないと思う。
それを感じせせる場面が、この巻にも何度か
出てくる。
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勝利、そして将軍への昇進
勝利の後の、凱旋は盛り上がっていた。
飛信隊の名はすでに広く知れ渡っている。
田有に頼んでに建設中だった、城戸村の
信の新しい住居も完成していた。
今までずっとあの小屋のままだったのも
考えたらすごいけど(^^;
いきなり、めちゃくちゃ大きくて立派な
屋敷が完成していた。
その新居に、来たい者は誰でも自由に来させて
皆で賑やかにやっているところが信らしい。
信と羌瘣はもう少し発展するかなと思ったら
この巻ではまだだった。
自分を助けるために羌瘣が何をしたのか
気にしている信。
信、蒙恬、王賁は、三人揃って将軍に任命された。
論功行賞の場面は感動的。
自分の事のように喜ぶ飛信隊の隊員達。
将軍となるには、これからは姓を名乗ることが
必要という事で「李信」となった。
漂が仕官した時、
姓を決めろと言われてなかなか思いつかず
最終的には
政がよく食べていた李を見て「李」と決めた。
これに習って、信は李信を名乗る。
漂と一緒に「歴史にこの名を刻む」と誓った事が
ここで守られた。
下僕の身分からスタートした信が、
ついに李信将軍となった瞬間。
飛信隊も人数が増え、構成隊員が1万人になった。
羌瘣隊も含めると1万5000人。
軍の規模になった。
これからの信と飛信隊の活躍が楽しみ。
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