オリジナル小説

自営業者の日常雑記

妖獣ねこまた 後半

8月6日 あの事件から2日経ったけど、やっぱり何も報道されない。 調べが入るため立ち入り禁止になって、どうせあの場所には入れないし、タネ婆さんも茜さんも避難所である俺の家に戻っている。 あの時は、相手も二人を甘く見て油断してたけど今回の事で...
自営業者の日常雑記

妖獣 ねこまた 前編

天気の良い日でも夕方になると急に冷え込んでくる。吹く風の冷たさに、季節が秋から冬に変わりつつあるのを肌て感じる。けれど、雪が降って本格的な寒さがやってくるのは、まだ少し先だ。そんな秋の日の夕方、学校からの帰り道で、和人はそれを見つけた。 舗...
小説 色のない街と夢の記憶

小説 色の無い街と夢の記憶⑧

興味の対象が他の方に行き始めると、それと比べて学校は今まで以上に面白くない場所になった。けれど、それに気がついた事は良かったのかなとも思う。面白くないと思いながら学校しか知らないよりも、他の世界があることを知った。自分の世界が一気に広がった...
小説 色のない街と夢の記憶

小説 色の無い街と夢の記憶⑦

何とか少しずつ起き上がれるようになり、お風呂に入ったり、食べられるようになると元気が出てきた。学校にも行けそうかなと思って、とりあえず向かってみた。無理だったら戻ればいい。そう思ったらかえって気が楽で、行くことができた。元々目立つ存在ではな...
小説 色のない街と夢の記憶

小説 色の無い街と夢の記憶①

「新しくできたこのシステムによって、個人個人のデータを分析、犯罪を犯しそうな人を見つけます。そして、実際に何か起きる前に、いち早く逮捕してくれるのです。このおかげで私たちの安全は守られています。皆も知っている通り、個人のデータは信用スコアと...