猫又

小説 妖獣ねこまた

小説 妖獣ねこまた 9

山に棲む存在達樹齢数百年、中には千年以上かと思われる大木がそこら中に存在していて、大地に大きく根を張り、空に向かって枝を伸ばしている。木漏れ日がキラキラと眩しい。大木の枝が、風を受けてザワザワと揺れた。和人が見たことの無い植物も沢山見られ、...
小説 妖獣ねこまた

小説 妖獣ねこまた 8

山の奥深く 未知の世界へ途中から、車道を外れて山に入り獣道を行く。リキは馬ぐらいの大きさになって、和人を乗せて走った。和人も最近ではリキに乗るのに慣れてきて、体の力を抜いてゆったりと乗れるようになってきた。実際、馬に乗る時ほど揺れないし、尻...
小説 妖獣ねこまた

小説 妖獣ねこまた 7

猫の会合にて 過去の過ちが再び駆けつけた警察官に対して喜助は『山道を走っていたら前の車が突然フラフラと蛇行し始めて、どこかにぶつかったのか凄い音がした。後ろを走っていた自分の車も、急にコントロールを失って状態がおかしくなったので運転をやめて...
小説 妖獣ねこまた

小説 妖獣ねこまた 6

匿名の手紙7月12日開発の説明会があったあの日から一週間。今のところ静かだ。あの日、帰っていった二台の車が山道に入ってから、最後はリキがもう一度姿を見せた。大きくなった状態で木立の影から現れた猫又は、相当インパクトあったと思う。その前の喜助...
小説 妖獣ねこまた

小説 妖獣ねこまた 5

説明会当日 作戦決行その日は朝から、どんよりと曇っていた。蒸し暑い夏の昼間。村の集会所の前には、見慣れない車が二台止まっている。この地域の開発について、これからここで説明会が開かれるのだ。一時間ほど前、国の機関とも連携して動いている地方自治...
自営業者の日常雑記

妖獣ねこまた 後半

8月6日あの事件から2日経ったけど、やっぱり何も報道されない。調べが入るため立ち入り禁止になって、どうせあの場所には入れないし、タネ婆さんも茜さんも避難所である俺の家に戻っている。あの時は、相手も二人を甘く見て油断してたけど今回の事で、同じ...
自営業者の日常雑記

妖獣 ねこまた 前編

天気の良い日でも夕方になると急に冷え込んでくる。吹く風の冷たさに、季節が秋から冬に変わりつつあるのを肌て感じる。けれど、雪が降って本格的な寒さがやってくるのは、まだ少し先だ。そんな秋の日の夕方、学校からの帰り道で、和人はそれを見つけた。舗装...