どちらの方向に行ったとしても・・・

自営業者の日常雑記

私は昔から妄想力たくましい方なので、
色々とイメージしつつ生きてます。
2020年終わりごろから、
特に急激に世の中が変わりはじめました。

これからどうなっていくのか・・・
未来は決まっていないし、一つではない。
色んな可能性がある。
もしこうなった場合は?
こっちの場合は?
その中で、自分はどうする?
そんなことを考える中で、
これを文章にしてみようと考えました。


下記の文章は、以前書いたオリジナル小説の
最後の部分です。
世の中の状況が、監視管理社会に向かう方向で
全体的にはそうなってしまった場合。
もしそうであっても、そこに入らずに生きる
その方法はきっとあるはず・・・
そんなことを思って書きました。
1つは下記のオリジナル小説(一次創作)
もう1つは、
多くの人が知ってそうな漫画の二次創作です。

ここでは以前と違って、自分達の知り合い以外の人間をほとんど見かけない。
駅からも遠く離れ、ガイドブックなどには一切載っていないので、旅行者が思いつきでふらりと立ち寄るような場所ではないからだ。
たまに車で駅近くまで出かけるとなると「山を降りて街に行ってくる」という感覚になる。
そう度々街に行かなくても、山奥ながら電気ガス水道があり、ネット環境も整っているので、ここにいてほとんど困る事はなかった。
ここにはまだ手付かずの豊かな自然が残っていて、水や空気、食べ物が美味しく、安心できる人とのつながりがある。
以前と変わらず毎日の生活そのものを楽しめる環境と、賑やかな祭りやイベントなどの沢山の楽しみもあった。民宿に泊まりに来るのは、以前から何度も来ている長期連泊の馴染みの客か、そこからの紹介者しかいなかった。
それでも八部屋ある民宿は、いつも満室になっている。
働いているメンバーは以前から変わらない。
相変わらず皆で和気あいあいと仕事をしている。

一番新しくここのスタッフに加わった唯は、今では三歳の女の子と一歳の男の子のお母さんになっていた。
この地域では子供が生まれたら皆で面倒を見るので、一人で大変な思いをして孤独に子育てをすることにはならない。
子供を預ける必要がないから、この地域には幼稚園や保育園に行っている子もいない。
年齢はバラバラで十数人いる子供達は、皆でてきとうに遊んでいる。
ここに移ってきてからは前以上に、木に登ったり昆虫を観察したり砂や土で遊べる場所が多くなった。
子供達は木の枝や石を集めて「秘密基地」なるものを作って遊んでいる。
誰かが山の斜面を滑っていて落ちたり木から落ちて怪我をした時は、診療所の医師が呼び出され往診鞄を持って出動してくるのだが、今のところそれで済んでいて救急車を呼ぶような事態になった事はなかった。
危ないからこれをしてはいけない、あれをしてはいけないというような事を、ここの親達は誰も言わない。
子供達はいつも泥まみれになり、たまに怪我をしたりしながら逞しく育っている。


以前の場所を離れて、さらに人里離れたこの場所に皆で引っ越してくるきっかけになったのは、世の中全体の変化だった。
2021年の終わり頃から、世の中の様子があまりにも急激に変わり始めた。

それはもっと前から始まっていた事で、2019年の末頃から始まったのコロナ騒動。その時から続いている。
もっと言えばそれより前からずっと続いていた事が、コロナ騒動を機会にはっきりしてきた、支配が強まってきたというだけなのだが。
そんな世の中の状況からそっと離れるように、考え方の近い人達が、一人、また一人と少しずつこの地域に集まってきた。
梢は旅行に来たのをきっかけにこの場所を知り、今の民宿で働くようになった。

その後梢は、同じくここで働いていた健太と親しくなり、付き合うようになった。
今でも以前と変わらず、同じ民宿で働き、仕事場のすぐ近くに二人で住んでいる。
梢がここに来る前京都に居た頃に、働いていたカフェのオーナー夫婦もこの地にやって来た。
十人座ればいっぱいになるカウンターだけの小さなスナックを二人で営んでいて、店内はいつも満員で賑わっている。
夫婦の一人娘である唯は、この地域で子供達に勉強を教えている慶と知り合い、一緒に暮らすようになった。

この頃で既に、地域の中で繋がりを持つ人達の人数は百人に近くなっていた。
元々この地域に居た関係のない人達の方がはるかに多い中で、何となく棲み分けて平和に暮らしていた。
地域の中の地図も出来上がり、他の場所へほとんど行かなくても、つながりのある人達の間だけで衣食住も足りて楽しみもあり十分暮らせるようにまでなっていた。

最初は皆、あのまま同じ場所で暮らすつもりだった。

ところが、その後世の中の様子は日を追うごとに不穏になっていき、コロナ対策と理由を付ければ何でもありで、いろいろな事が強制的に決まっていった。
街の中の様子も、人々が皆神経を張り詰めてピリピリしている。
そのエネルギーが伝わってきて、ここで楽しく生きていくのがだんだん難しくなってきた。
「本当に住みにくくなる前に引っ越そう」という話が、仲間内で出始めた。

2022年の中頃から、梢と健太、民宿のオーナーの喜一と、同じ民宿で働く唯と侑斗など主に民宿のメンバーが、移住候補の地域をあちこち下見していた。
唯のパートナーの慶や、民宿のメンバーの共通の友人である薫も加わることがあり、皆で情報を集め、話し合った。
地域の地図作りが終わった後に、そのメンバー達がそのまま今度は移転先探しで集まるようになっていた。
そんな中で2022年の秋に、今の場所を見つけたのだった。


街に行くのは、ほぼ一年半ぶりだった。
今日は健太の運転で、久しぶりに以前住んでいた街に向かっている。
「前行ったのっていつやったっけ?」
梢は、運転席の健太に話しかけた。
「今年が2024年やろ・・・去年の最初・・・いや春ぐらいやったかな」
「2023年か。あの頃でもめちゃくちゃカメラ多かったけど今どんなんやろ」
「あんまり酷かったらすぐ帰ろな」

途中すれ違う車も人もいない山道を抜け、一時間近く走った頃、少しずつ道幅が広い場所に出て街が見えてきた。
時刻は正午近く、寒い12月でも車窓から入る昼間の太陽光は暖かかった。
「お腹すいたしどっか入る?」
梢は、半分答えが分かっていながら聞いてみた。
「入れるとこ無いやろ」
「そやろな。車停めて非常食にしよか」
朝一緒に作った民宿のランチ用料理から、少し貰ってきていた。
民宿にはあと三人いるので、今日この後の時間は休みをもらっている。
以前住んでいた街の中を一周し、海岸線を走った。

海を見渡せる場所に車をとめて、窓を開けて少し潮風を入れる。
今日はあまり風が強くないのもあって、耐えられない寒さではなかった。
外の冷たい空気がむしろ気持ちいい。
アルミホイルで包んだ卵焼き、おにぎり、漬物などをつまみながら、水筒に入れて持ってきたお茶を飲んだ。
いつも食べているメニューも、違う場所で食べるとまた気分が変わって新鮮に感じられる。
「やっぱりカメラ増えてない?」
「予想はしとったけど見たらやっぱげっそりするわ。そこにもあるやろ?」
健太の視線の先にも監視カメラがあった。
車をとめて話している間でさえ、何だか居心地が悪い。
常に監視されているような気がした。
プライベートな話の内容すら、聞かれているのかも知れない。

街の中から個人店は全て消え去り、駅前にコンビニが一つと、大型ショッピングモール一店舗だけが残っている。
外を自由に出歩く人の姿さえ少ない。
買い物は通販、娯楽もほとんどがVRの世界で済まされ、リアルの楽しみを求める人は減っているらしい。
そういう場所さえほとんど無いのだから、求めたとしても行きようがないのだが。
ほとんどの人にとっては、体内に埋め込まれたマイクロチップがないと暮らしていけないのが今の世の中だ。
ワクチン接種証明を含む色々な個人情報の入ったマイクロチップ。
どこに入るにも、何かの手続きをするにも、それによって認証される。
商店街が潰れた後には、以前にはなかった得体の知れない灰色のビルがいくつか出来ていて、わずか数年で街は色を無くしたように見える。
ビルの入り口、街中の至る所に監視カメラが取り付けられ、まるで街全体が巨大な刑務所のようだ。

オリンピックの終わった後一年ほどで、コロナ騒動は一応落ち着いたかに見えたけれど監視管理体制に入って行く流れは止まらなかった。
感染対策として始まった生活習慣がむしろ当たり前のように定着し、さらに監視体制が強まって少しずつ自由が無くなっていくことに、誰も気が付いていないように見えた。
一時期は、ワクチンの副反応を疑う人達が出始め、政府はそれをどこまでも否定、政府への反発は強まり、殺伐とした空気が一部で広がっていた。それを通り越すと今度は、全てを諦めたような人達が管理体制の中に組み込まれていき、刑務所を思わせる世界が出来上がっていった。
家族、交際者、友人、どんなに近い人であっても、大多数の人がそちらを選んでいくのを止める事は、ほとんどの場合叶わなかった。

こうなる事を予測して、せっかく落ち着いていたあの場所を捨て、皆で移動したのは間違いではなかったと梢は改めて思う。
「やっぱり入れる店全然無さそうやな」
さっき見てまわった街の様子を思い出し、梢は健太に言った。
「てきとうに走ったら帰ろか」
「家が一番ええわ」
「海の景色だけは変わらんし、それだけ楽しんで帰ろ」
それは健太の言う通りだった。
街の中がどんなに変わっても、この海の景色だけは一年前も二年前も、さらに前の梢が京都からここに越してきた時からも、ずっと変わらない。

家に帰ろう。

いい響きだと思う。

梢には帰れる家があり、豊かな自然に囲まれた環境があり、そこに住む人達の笑顔がある。

「今日言おうと思って黙っててんけどな」
梢は健太に話しかける。
「多分来年の夏ぐらいにもう一人増えるで。今まだお腹の中におるけど」
「そうか!何となくそうかいなと思ったことあったけど間違いなかってんな。帰ったら祝いや!はよ帰ろ」
健太は満面の笑みを浮かべ、アクセルを踏み込んだ。
「スピード出したらあかんて。カメラあるし」

灰色の街の方には目を向けず、梢は車の窓から見える海の景色だけを、ゆっくり目に焼き付けるように眺めた。
ここへ来るのは次はいつなのか、もしかしたら当分来る事はないかもしれない。
海岸線を抜けて山道に入ると、家に近づいている感覚に心が安らぐ。
山間のあの村では、自分達の親世代の人達も、祖父母世代の人達も皆限りなく元気で生き生きとしている。あの村で生まれ、これから大人になっていく子供達は、そんな周りの大人達に囲まれ、豊かな自然に触れながら伸び伸びと育っていく。
来年生まれてくる子供にとっては最高の環境だと梢は思う。
歳を重ねても元気な周りの人たちを見ていると、まだまだ長い自分のこれから先の人生も、希望に満ちたものに思えてくる。

変わっていく世の中に絶望しかけた時も、諦めなくてよかった。

家に帰ろう。

下記は、ある漫画の公式スピンオフの設定を借りた
二次創作小説です。
二次創作が盛んな場所にも投稿してみて、
友情や恋愛、異世界ファンタジーを書いた時よりは
閲覧数反応少ないものの、予想したよりは多くの人が
読んでくれて嬉しい限りです。

これから先世の中の状況が、
完全監視管理社会に向けて変わっていっても、
その動きが加速していっても、
そっちに乗る人が少なかった場合はどうなる?
という事を想像して書いてみました。
その最後の部分が下記の内容です。

三ヶ月後(炭次郎視点)

あの時を境に、怪しい事件が起きることは嘘のように無くなった。
何事もなく平和に夏休みが終わり、九月から二学期が始まった。
戦いで怪我をした先生達の事が心配だったけど、新学期には誰一人欠ける事なく元気な姿を見せてくれてすごく安心した。

インターネットでの、奴らの企みについての暴露は、あの後一ヶ月くらい続いていた。
奴らに出来たのは、戦闘用アンドロイドを作る事と、人間の脳に影響を与えて単純な命令に従わせる事。そこ止まりだった。
人間の脳と機械の体を融合させる事は出来ていない。
それによって奴らが作ろうとしていた「人間のままの見た目で人間と同様に思考しつつ命令通りに動く不老不死の新しい生物」なども出来なかった。
奴らの企みは失敗に終わり、完全に諦めたのか飽きたのか、地球の人類に干渉するのをやめて去っていった。
去っていったと言っても元々肉体があるわけでもないから、消えたという方が近いかもしれない。
奴らの血を濃く受け継ぐ者達は、あの事件の前後で次々と姿を消していった。
責任を追求されるのを恐れて、雲行きが怪しくなってきた時にいち早く察して社会的地位を捨て隠居した者もいれば、死んだ事にしてどこかに逃走している者もいるらしい。

街の様子も、少しずつ変わってきた。

街中の至る所に、年々やたらと増えていっていた監視カメラは、いつの間にか撤去されてあまり見かけなくなった。
政府が頑張って進めていた、一人一人に番号を割り振って個人情報を完全管理しようとする動きも、いつの間にか無くなった。
いくつかの大企業を残して他の会社は全て潰れるのではないかと思われた状況から大きく流れが変わり、中小企業が息を吹き返し、個性的な個人店も次々とオープンして街は賑わっている。

今日は日曜だけれど、両親が留守なので俺が店番をしている。
禰豆子と善逸は、二人で朝から出かけて行った。
俺も仕事が終わったら、伊之助とアオイ、カナヲと四人で映画に行く予定だから楽しみにしている。
夜に映画に行くのもそういえば久しぶりだ。
夏休みに花火大会に行けなかったかわりに、今日は思いっきり楽しみたい。
家業のパン屋の売り上げも上々で、貯まったお金で家のリフォームをする計画、冬に一度臨時休業にして旅行に行こうという計画など、家族全員にとっての楽しみもある。

さっきは、伊黒先生が甘露寺さんと二人で来て、甘露寺さんが山ようにパンを買うのをすごく優しい表情で見てた。こっちまでなんか幸せな気持ちになる。
素山さん夫婦も、時々二人で来てくれる。
この二人の雰囲気も本当に幸せそう。

カナエ先生と、しのぶ先輩が一緒に来た時は店の中が一気に華やいで、店内に居た他の男性客の視線がすごかった。

今朝悲鳴嶼先生が来てくれた時は、猫の写真を見せてもらって、なんかすごく癒された。動物いいなあ。

もうそろそろ店じまいかなという時、聞き慣れた声がしてキメツ学園の先生達が集団で入ってきた。集団と言っても四人だけど。
宇髄先生、煉獄先生、不死川先生、冨岡先生。
見慣れてるとは言え、皆んなそれなりに大柄だし声大きいし髪色派手だしなんか存在感すごい。
「いらっしゃいませ。残業ですか?お疲れ様です」
「日曜なのに店番か?頑張ってんな」
「もうすぐ閉店のようだな。間に合って良かった。腹が減った」

聞けば皆んなでこれから、不死川先生の家で飲むらしい。
コンビニの袋から缶ビールがのぞいている。
少し手を加えればビールのおつまみにも良さそうなバゲットや、サンドイッチの類が少し残っていて良かった。
それぞれに好きな物をトレイのせて、先生達は皆んな現金でお金を払って帰っていった。

今日は売れ残りゼロ。
大抵いつも、売れ残っても数個程度なので家族で夕食の時に食べる。
外に出て営業中のフダを裏返し、トレイやトングを片付ける。
今日も忙しくてあっという間だった。楽しかった。

片付けと掃除が終わった頃、伊之助が呼びに来た。

「紋次郎!早く来い!出かけるぞ!」
「分かった!すぐ行く!」

戸締りを確認して外に出る。

これから遊びに行く楽しさからなのか、空に浮かんだ月が、いつも以上に明るく美しく見えた。

支配層が向かっている方向は
完全監視管理社会。
世界統一政府。

そちらへの誘導は日々
メディアを通して入ってきています。

これを言っただけで99.9%の人からは
「陰謀論。頭おかしい」
で、片付けられる事も知ってます。

それでもいいし、
考えが違う人と議論する気もありません。
そっと離れて棲み分けたいです。

世の中の状況はこうなっている。
それを情報として確認して
知っているけれど、
でもそっちの方向には行かない

自分がそう決めていれば
行く事は無いと思ってるので。

未来は決まっていないし
可能性は一つではない
から・・・
彼らがどんなに計画しても、
おかしいと気が付いて
そっちに行かない人が多ければ
(皆んなでガン無視)
支配層の計画通りには事が進まず
計画が計画だけで終わった
という未来もあり得るかもしれません。

けれどもし、もう一つのパターンで
そっちに行ってしまう人が多くて
世の中全体としては
支配層の計画通りにいった場合は・・・
それでも自分は行かないと決めたら
同じような考えの人達と共振し、
自分の望む現実を創造することは
できると思います。

どっちになったとしても
深刻に考える事じゃないし大丈夫。

それを自分の中で確認したくて、
妄想力を発揮して長々と二つも話を書きました。
書いてる時は、映像で考えるので
自分の中での確信は深まっていきます。

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