ビジネス書キングダム
意志を受け継ぐ
信の目標
信が下僕の身分の時に、漂と二人で目指してきたのは天下の大将軍。
この時はまだ、将軍というのは皆が知っている強くてかっこいい英雄という感じに思っていて、はっきりとは知らないまま言っていた様子。
それがどういう物なのか、どうしたらなれるのかという事もまだわかっていなかったところから、目標にしようと思える人に出会う。
それが王騎将軍だった。
夢に近づく
無謀にもいきなり王騎将軍を訪ねていき、稽古をつけてくれと頼む信。
まだ子供だった事もあり、このめちゃくちゃな行動が許されたのもあるかもしれないが・・・
目標とする人が現れて、その人に教えてもらいたいと思ったら迷わず行動する。
この行動があったからこそ、信はこの後成長し、戦で目覚ましい働きをしている。
意志を受け継ぐ
信が最初に王騎将軍と話す機会を得たのは初陣の時。その時に、将軍とは何かという貴重な話を聞いている。
目標とするものが、今までよりはっきり見えた瞬間。
この後、いきなり王騎将軍を訪ねて行って、無国籍地帯を平定するという王騎流の修行をやらされ、四ヶ月かかって成し遂げる信と渕。
この経験で信は、集の力を使って戦う事を学んでいる。
趙国との戦いは、信にとっては初陣を経験した後の二度目の戦。王騎将軍が総大将となる戦には信は初めて参加した。
王騎将軍直属の特殊部隊として、隊の皆と共に大きな働きをする信。
飛信隊の名を王騎将軍からもらう。
この戦で王騎将軍は命を落としてしまうが、信はその意志と共に矛を受け継ぐ。
致命傷を受けて自分の命がもう長くないと感じた時、王騎将軍は信に出来るだけ多くの事を多く伝えようとしているように見える。
将軍の見る景色を信に見せる場面、最後に矛を渡す場面は何度見ても印象的で、1巻からここまで全部の中でも名場面中の名場面と言える。
1巻の見開きには成長して将軍になった信の姿が描かれているが、この時に信は矛を持っている。これが王騎将軍から受け継いだ矛かと、ここまで読んでわかった。
現代社会に置きかえても、自分にとってメンターとなる人が人生の中で現れる事がある。
人が大きく飛躍する時、必ずと言っていいほど誰かからの影響がある。それまでの自分にはなかった考え方や生き方に出会い、成長するのがそういう時。
もう一つの見どころ
李牧という人物の恐るべき頭脳。
敵の考える事や状況の先の先まで読んでいる。
結局のところ、李牧の描いた通りにこの戦が進み、その狙い通りに王騎が死んだ。
これからも、信にとっては強大な敵となる存在。
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