ビジネス書キングダム
信念を通す
17巻の内容は大きく分けて2つ。大王と呂不韋の権力争いの中で起きている事に巻き込まれてしまった宮女の向の話と、前巻から続いている魏国との戦いでの信の話。
後宮の動き
18巻のストーリーの最初の三分の一は、17巻の終わりのところから続いている。後宮で不穏な動きがあった。玉璽の複製が作られているかもしれない。
秦王の政と母の太后の間には、趙国で暮らした酷い生活の記憶しかなく、闇しかなかった。
政は太后に会いに後宮まで行くが、力を貸してほしいという願いに対して受け入れられたように見えたのは表面だけ。政もその事に気が付いている。
呂不韋と太后は裏で繋がっていた。それを偶然聞いてしまった宮女向は、宦官に刺されて重傷を負ってしまう。
それでも何としても聞いた事を政に伝えようとする。
向は、キングダムに登場する他の女性キャラのような強さや華やかさは無いけれど、自分が愛した相手のために尽くす真っ直ぐな気持ちを持っている。
信の人柄が見える場面
降伏してきた側の街の民衆に対して、虐殺や強姦、略奪を行うのは当たり前の事になっていた。
それを初めて見てしまった信。自分より位が上の千人将が相手でも見過ごす事が出来なかった。
千人将を斬ってしまった信は一晩投獄されるがそれだけで済んでしまう。普通ならただでは済まないところだが、裏で蒙恬が手をまわして信を助けたのだった。
処罰を恐れずに自分の信念を通す。隊長の信のその姿勢に、飛信隊の隊員達は歓声を上げて同意を表す。
蒙恬も、信の真っ直ぐなところが好きだと言う。
この二つの話に共通するところ。不器用で嘘がつけず、自分の気持ちに従って真っ直ぐにしか動けない人間が、人の心をつかんでしまう事もあるんだなと思う。
本人は無意識だと思うけど、今の世の中にもこのタイプの人はいる。自分がもしそうなら、それはそのままでいいのかもしれない。
容量のいい人間が必ず得をするとは限らない。
信は、その人柄も含めて隊員達から慕われる隊長のままで出世していく。
向は、後に国王の政との間に子供を授かる。
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