ビジネス書として読むキングダム7巻
自分の目指すものが明確になる時
見えてきた将軍というもの
最初の巻からここまでにも何度か登場して、
最初は敵か味方か分からない感じで出てきた
王騎将軍。
今回も、突然軍を引き連れて戦場に現れる。
この戦に参加しに来たのではなかったが、
直接参加しなくても結果的に秦国にとって
大きな力になる。
王都奪還の戦いの時にも、戦いの最中
咸陽宮の広間に現れた王騎将軍だったが、
その時は信とは入れ違いになって
顔を合わせてはいなかった。
なのでこの信にとっての初陣の時が
初めての対面になる。
ちょうど王騎将軍と少し話す機会があった信は、
貴重な話を聞くことになる。
戦は武将次第。
何万の軍が戦う戦も、
それぞれの国の大将となる将軍が
戦いに勝つための道筋を描く。
たった二人の人間がこの大きな戦を動かしている。
将軍とはそういうものだ。
これが、信が王騎将軍から聞いた話の内容。
自分よりはるかに立場が上の、普通なら接点がない
人物と話せる機会があるのも、その人の持つ運。
その機会を得る事によって、ぼんやりと憧れていた
存在が、急に現実のものとしてしっかり見えてくる。
この、秦国と魏国の戦いは、
麃公将軍と呉慶将軍の戦い。
本能が勝つか知略が勝つか・・・
信は、この王騎将軍との会話で
将軍というものがどんなものか
少し見えた気がすると感じている。
今まではただ何となく、
天下の大将軍とは誰もが知っている強い英雄
くらいに思って吠えていただけだと自分で気がつく。
トップに立つ人間の考え、指示一つで大きな戦が動く。
それだけの責任が、
重くのしかかってくるということも言える。
今の実社会でもこれは同じ。
会社がどんなに大きくなっても、
最終的にはトップの人間によって全てが動いていく。
それだけに責任も大きい。
上を目指すということは、その立場を目指すということ。
トップに立つ者の影響力
この秦国と魏国の戦、
最後は大将同士の一騎討ちとなる。
勝負は、
武の力が圧倒的に上だった麃公将軍の勝利。
しかしこの勝負がついた時、
兵の数としては魏国軍の方がはるかに多かった。
にもかかわらず、呉慶将軍の死によって
完全に勝負がついてしまっている。
呉慶将軍の存在がそれだけ大きく、
その人物を失った事で魏国軍の兵士達は
完全に戦意を喪失した。
軍全体として戦えばまだ十分勝てる
兵数を残しながら、トップに立つ人物の
死によって勝負がついてしまう。
信はここでも、
将軍というものの存在の大きさを知ることになる。
今の実社会でもこれはよくある事。
指導力とカリスマ性のあるトップの人間が、
亡くなったり去ったりした場合、
会社全体がいとも簡単に崩れてしまうことがある。
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キングダム8巻について書いた記事はこちらです。
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