戦い終盤
隊の覚醒と中央軍出陣
飛信隊と玉鳳隊の覚醒は、趙国側が見ても
前日までとまるで違うとすぐ気が付くほど
だった。
そこにはかつての六将の姿が重なって見える。
趙軍左翼頗一旦退却する。
ここで、今まで一度も出てこなかった
秦国中央軍が出陣。
この日、秦軍右翼は大きく前線を押し上げた。
それに伴って中央軍は一気に中間位置まで移動。
これは、右翼が趙左翼を撃破した瞬間に
正面へ突撃する構え。
この日は大勝利と言っていい結果だった。
しかし、兵糧はついにこの日で最後。
重傷者も多く、兵士達の疲労は極限に達していた。
朱海平原 13日目
趙軍が狙ったのは、秦軍右翼の二隊のうち
玉鳳隊の王賁だった。
はじめ、尭雲自ら右へ動き
それと同時に岳嬰軍の兵団が飛信隊を襲う。
これは尭雲の姿を見失わせる助攻で、
王賁を狙った隊は岳嬰団の後ろを通り
右へ移動した。
この兵団は三百騎で、数は多くなかったが
尭雲直下兵団「雷雲」の精鋭兵だった。
関常隊と雷雲隊の壮絶な潰し合いが
始まる。
この乱戦場雷雲の中でもさらに腕の立つ
「十槍」が攻めてきた。
そしてこの十槍のすぐ後ろに尭雲本人が居る。
番陽の隊が気が付いた時には趙峩龍に阻まれ、
関常が王賁の救出に向かった。
関常の助けで包囲を抜けるが、逆に関常が
絶体絶命の危機に。
戻った王賁が尭雲と戦い、尭雲の右腕を
砕いたが、討たれてしまう。
かろうじて息のあった王賁を、きょうかいが
手当てしに行った。
翌日からの右翼の将は信に任された。
貂がそのまま右翼の軍師になる。
貂の策は、極端な攻め偏重で戦う事だった。
それでないと勝てない。
玉鳳と亜光軍が他を止めている間に、
飛信隊が趙峩龍を討つ作戦だった。
多くの死者を出すことが予想される
過酷な策だった。
この戦いの中、
命を落としそうな新人達を救うため
松左が危険な場所へ入っていく。
鄴での出来事
鄴へ行った大人数の難民の中に、
秦国軍側の間者が紛れ込んでいた。
この者達が、任務を決行する。
秦国側より余裕があった鄴の兵糧を
火をつけて焼いたのだった。
これによって、状況は一気に変わってくる。
ここまでは、兵糧が多いなら無理して攻め
なくても秦が飢えるまで時間をかけて守りつつ
待っていればい良かった趙国。
李牧頗作戦を変えて攻めに出る。
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