ビジネス書キングダム49巻あらすじネタバレ名場 切り札を使う時

キングダム 蒙恬 ビジネス書として読むキングダム

切り札を使う時

この巻の一番の見どころは蒙恬の活躍と、
李牧の戦いへの参入だと思う。

鄴攻めが始まった時から、知略に優れた武将同士の対決
王翦対李牧の構図があった。

李牧の策により、秦国側は
昌平君の考えていた策ですら捨てざるをえなくなった。

昌平君は、それもあり得ると予測していて、
もしそうなった時は最初の策を全て捨てて
独自の判断で動く事を任せると伝えていた程、
王翦の力を信頼していた。

その王翦と同じ盤面を頭の中で描いていたのが蒙恬。

 

☆ビジネス書としてのこの巻の魅力☆

(できれば鄴攻めの
始まったあたりから読むとよりわかりやすい)

☆最初に立てた計画通りいかない場合もあると予測して
次の手をすでに考えている。

☆それをどこで使うかというタイミング。

☆予想外の事が起きた時の素早い対応。
判断の早さと的確さ。

☆王翦、蒙恬、李牧に注目して読むと面白い。

知略の戦いの中で

開戦からの流れ

城に仕掛けをしていて、相手を誘い込み
殲滅する策を考えていた李牧。

それを見抜いて鄴を見に行った王翦。

この城は力では落とせないと見て
奇想天外な兵糧攻め作戦を考え実行する。

兵糧攻めに対して兵糧攻めで返した。

これによって、どちらの兵糧が先に尽きるか
どちらの軍にとっても、兵糧が尽きる前に
勝ちを決められるかという事になってくる。

兵糧が尽きる前に鄴を開放しようと攻めに出る
趙国側。

鄴を開放する軍の力があるのは閼与と撩陽。

朱海平原での戦いからは、武力のぶつかり合いになる。

戦いが始まる前から、王翦も李牧も
実際の戦場を見て戦いの進め方を考えている。

開戦直後、左翼から出た楽華隊の活躍、
その次の手の波状攻撃で麻鉱軍の活躍。
これによって秦国側有利で戦いが進んでいた。

李牧が切り札を使う

ところが、趙軍に思いがけない動きがあって
一気に形勢逆転となる。

総大将の李牧が少数部隊で自ら出陣し、
李牧本人によって秦国軍の麻鉱が討たれた。

いったい何が起きたかのか
討たれた麻鉱自身にも周りの兵達にも
一瞬わからないほどの恐ろしい早業。

刺客のような働きだった。

当然李牧にとっても大きな危険を伴う
最後の切りといった方法だが、
前日に李牧は
自分がこういう方法を使うと知らない相手には
これが成功するとカイネ達に話していた。

そして実際その通りになった。

紀彗が、李牧が敵将麻鉱を討ったと高らかに
声を上げると、それを聞いた趙国側は一気に
士気が上がる。

その一方で、それを聞いた麻鉱軍の兵士達は
将を失ったことで、一気に士気が下がる。

李牧が言っていた、覆せないほどの決定打を
打ち込むというのはこの事だった。

 

王翦からの、
八百の騎馬隊で出陣して左の戦場に割って入り
紀彗の首を取れと言う命令を受けていた信。

戦場を上から見て、秦軍が圧倒的に有利だった
ところからの急激な変化に愕然とする。

信は李牧を追ったが、敵の伏兵が向かってきた
ところで引き返す。

蒙恬の知恵と機転

蒙恬はここで、
麻鉱は深傷を負ったが存命だと嘘の情報を流す。

これによって、下がった士気を回復させる
狙いだった。

このままでは軍が全滅しかねない。

麻鉱の旗を掲げ、麻鉱軍にしかわからない
言葉をかけさせることで兵を復活させた。

ここまでが最低限の準備。

ここから先も、蒙恬は部外者でありながら
麻鉱軍の指揮権を完全に手中にしていた。

全てを救うのは無理と見て、
麻鉱軍の左半分のみを復活させるという
蒙恬の策。

それは成功し、2日目の戦力が残った。

王翦は、この戦の期間中い限り蒙恬を
将軍に格上げして左翼の全権を任せた。

 

もう一つの戦場では撩陽で楊端和の軍が
戦いを続けていた。

趙将の舜水樹は、撩陽の牙と言われている
犬戎族を使って楊端和の軍を殲滅する
つもりだった。

わざと挑発して追わせ、
誘い込んで一網打尽にする策を考えていた。

楊端和もそこは予測していて、
追っていった先に趙軍に有利な戦場があるか
強力な援軍を投入してくるかどちらかだと
見ていた。

楊端和の軍と犬戎族の戦いが始まる。

 

朱海平原で、2日目の戦いが始まる。

王翦の予測通り、最初に火がついたのは右翼。

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