ビジネス書として読むキングダム14巻
慕われるリーダー
前巻から14巻のストーリー
戦い序盤で、信率いる飛信隊は、
王騎将軍から与えられた任務を果たし、
敵将馮忌を討つ。
王騎将軍は、
戦が始まって4日目という早い段階から
思い切った作戦に出た。
副将蒙武に全軍を預け、
全軍で一気に敵本陣を攻める。
この後、
中央軍が戦っている間に両軍が本陣を動かし、
その日の夜。
秦国側の録嗚未、干央軍の夜営地に突然、
趙国軍総大将の龐煖が一人で現れた。
飛信隊の隊員達の多くの者が命を落とし、
信と羌瘣は龐煖に立ち向かうが、
二人がかりでもとても倒せそうにない。
ここまでが前巻のストーリーで、
この戦いの途中から14巻に入る。
圧倒的に強い相手との戦い
両軍が駆けつけて乱戦となる中、
信は隊の仲間の集の力も借りて龐煖に挑む。
龐煖に傷を負わせるところまではいったが、
倒すことはできず、
矛の柄で突かれて弾き飛ばされてしまう信。
気を失った信は、とどめを刺されそうになる。
これを助けるために隊の仲間達が命がけで間に入った。
三人がかりで盾を使い、龐煖の矛の攻撃を止める。
尾平はこれで傷を負うが、尾到が信を背負い
、何とか皆でその場から逃れる。
この場面と、ここからのストーリーが本当に印象的。
隊の全員で信を守る
敗走した飛信隊を万極の軍が追う。
この時も、隊の全員で力を合わせて信を守る。
隊員の多くが命を落としても
隊長が生きていれば飛信隊は続いていく。
全員がその思いで信を守り切るのだが、
信自身が皆からそう思われる隊長でなければ、
こうはならなかったと思う。
圧倒的に強い敵が現れて
隊の者達が何人も殺された時に、
真正面からその相手に立ち向かう。
作戦を立てて隊員達の集の力も借りて戦う時も、
自分が最も危険な役割を引き受けて敵に挑む。
尾兄弟は信と同じ村の出身で、
信が下僕の時から知っていた。
その信がここまで立派になり、
百人隊の隊長として皆を引っ張っていく・・・
そのことに対して誇らしい思いもあるように見える。
人からそう思われるというのは、
信の人柄と勇気、強さ、
リーダーシップによるものだと思う。
この後も、
隊長の信の命を守るために隊員全員が
一丸となって行動し、
そこでも何人もの隊員が命を落とす。
信を背負って運んだ尾到も致命傷を受けてしまう。
そこまでしても、皆の信を守る気持ちは一つだった。
慕われるリーダー
キングダムがビジネス書としても人気がある
理由の一つとして、主人公無双ではない
というのは上げられると思う。
主人公の信は確かに
生まれつき運動神経が優れていて、
人並み外れたジャンプ力があったり、
最初から目立つ活躍をする戦闘能力はある。
どんなに強い相手にも立ち向かう勇気もある。
それでもあくまでも普通の人間であって、
どんな相手にも必ず勝てるとは限らない。
この時も、もし仲間が助けに入らなかったら、
信は龐煖の矛の一振りで死んでいた。
上に立つ人間が危機に陥った時、
命懸けでその人を助けようとする・・・
これは命令されてできる事ではない。
皆からそう思われる人物であるかどうか。
それだけだと思う。
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ビジネス書としてのキングダムの魅力をまとめた記事はこちらです。
キングダム15巻について書いた記事はこちらです。
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