ビジネス書として読むキングダム3巻 不利な状況を覆す① あらすじネタバレ感想

キングダム 楊端和 ビジネス書として読むキングダム

ビジネス書として読むキングダム3巻

不利な状況を覆す

山の王を説得できた理由

四百年前の国王穆公の時代には
交流があった山の民と秦国。

しかし穆公が死んだ後、
秦国の一方的な裏切りによって国交は途絶えていた。

しかも山の民に民に対する酷い虐殺まで起きていて、
山の王楊端和も山の民の兵士達も、
秦国に対しては恨みを持っている。

過去に何があったかについては、
政も昌文君も配下の者達も皆知っていて、
恨まれているかもしれないという事は十分承知の上。
それでも他に頼れる者も他になかった。

政は、少ない望みをかけて
山の王に会いに行く事を決めている。
このまま逃げ回っていたところで、
永久に王都奪還は叶わない。
いつか捕まって殺されるのを
待つばかりかもしれない。

会社での仕事や商売に置き換えて考えても、
最初からうまくいきそうにないとわかっている交渉事で、
でも他にどうしても方法は無い。
このまま失敗したとしても破滅が待っているという時は、

どんなに危険な賭けでもやるしか無いという事もある。

キングダムのストーリーでは、
一か八かの勝負というギリギリのところで、
それもかなり失敗する確率が高いと思われる状況で、
それでも望みを捨てず行動することを選んだという事が
この後の展開につながってくる。

相手にも利益になる提案をする

山の王楊端和に対して政は、
中華統一について語った。

最初は完全に不利な状況。
相手は、祖先が受けた裏切りに対して
激しい怒りや悲しみ、敵意を持っている。

手を貸してもらえるどころの話ではなく、
生きて帰れるかどうかすら危うい。
山の王と山の民は、
政に対しても、捕まえた三人に対しても、
確実に殺すつもりでいる。
そんな状況からどう逆転するのか。

こういう状況であっても、
むしろこういう状況だからこそ、
自分側の願いははっきりと伝え、
でもそれを承諾する事によって
相手にとってどんな利があるのかも伝えている。

ただ自分の都合だけで
「こちらは困っているから助けて欲しい」
と言ったところでこの場合は無理。
そうでなくても最初から恨みを持っている相手の
逆鱗に触れることは間違いない。

もしそれをやっていたら殺されていたかと思う。

そうではなく、
相手側にとってこれを引き受ける事で
どんな未来があるのか、
それに向けて共に歩もうと提案している。

自分の個人的な野望だけでなく、
中華全土から争いを無くすという、
世の中全体の事を考え話している。

信の
死んだ奴らのことを思うなら、
そいつらの見た夢を現実のものにしてやれよ
うという言葉も響いたと思う。

祖先の夢見ていた事、
そして楊端和も夢見たことのある世界の広がり。
それを話した事が、相手の心を動かした。

会社での仕事や、商売の場面でもこれは大切な事で、
自分の利益しかなくて相手には何の得にもならないような
お願いをするのではなく、自分が出来る事の中で
相手にも利益になる事はないか考える。

自分のスキルでもいい、
持っている人脈でもいい、
忙しいその人の代わりに面倒な用事を
やってあげるなど時間を提供するのもあり。
どうせ何もないと決めつけずに考えていくと
意外なところで思いついたりする。

自分の方が立場が下でも、収入が少なくても、
工夫とアイデアで相手の利益になる提案を
していける人がチャンスを掴んでいく。

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ビジネス書としてのキングダムの魅力をまとめた記事はこちらです。

キングダム3巻について、後半はこちらです。

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